インセプション! クリス・ノーラン監督の大傑作! 私がトム・ハーディと出逢った運命の映画!
それが先日、TジョイPrince品川でIMAXリバイバル上映されて大盛況だったそうなんですが、都合によりどうしても駆けつけられなかった哀しみをこの”Indie Wire”に2014年に掲載されたとてもおもしろい記事の翻訳にぶつけたいと思います…!(><)
【クリストファー・ノーラン監督作品における最高のキャラクター・ベスト10】
『インセプション』のイームス(トム・ハーディ)
(略)Hardy had come to Hollywood’s attentions two years earlier with Nicolas Winding Refn‘s “Bronson,” but cemented his rising stardom here with a turn that’s rather unlike what we think of as Nolan characters: sly, funny and even kind of sexy.
There’s little sense of Eames on the page, but Hardy’s off-kilter rhythms make him cunningly into a sort of archaic British public-school rogue out of an Evelyn Waugh novel: you get the sense he was kicked out of Cambridge, has wandered the world racking up gambling debts and lovers, and somehow fell into Cobb’s orbit.
Hardy suggests so much with so little, whether his slightly faltering delivery of his plan regarding Cillian Murphy and his relationship with his father seemingly calling to mind his own family issues, or his rivalry/flirtation with Gordon-Levitt’s Arthur — nothing’s ever said, exactly, but you definitely get the sense that they’re jumping bones off-screen, or at least that they want to. It’s a colorful and fun performance in a way that we don’t see enough of in Nolan’s films, and we could use more like it in the director’s canon.
トム・ハーディは、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ブロンソン』でハリウッドの注目株となったが、彼を一躍スターダムに押しあげたのはその二年後に出演したクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』だろう。ハーディは、この作品でイームスというノーラン監督の作品ではあまりお目にかからないタイプのキャラクターを演じている。すなわち、狡猾でありながらもちゃめっけがあり、セクシーですらあるような人物なのだ。
脚本上はイームスについてあまり説明されていないが、ハーディの独特な役作りによって、イームスはまるでイーヴリン・ウォーの小説に出てくる、イギリス上流階級出身の放蕩息子のようなキャラクターとなっている。パブリックスクールで育ち、ケンブリッジ大学から放り出され、ギャンブルによる借金と一夜の恋人たちを山と積みあげながら世界中を放浪しているうちに、ふとしたことでコブと関わりあうようになった、とでもいうような。
ハーディは、ほんのかすかな表情の変化やしぐさで実に多くのことを観客に想像させる。例えば、キリアン・マーフィが演じる役柄とその父親の関係性について語るとき、わずかな躊躇いを見せることで、イームス自身も家族となんらかの問題を抱えているのではと感じさせるのだ。また、ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるアーサーとの、ライバル関係でありつつもちょっかいを出さずにはいられないといったようなかけあいは、作品中なにひとつはっきりとは示されないにも関わらず、画面に映っていないところでこのふたりは絶対セックスしているなという空気を———もしくは、少なくともそうしたいと互いに思っているなという空気を醸しだしている。 こうして、ハーディはノーラン監督の作品にはあまりいない、そしてもっといればいいのにと思う、個性ゆたかで楽しいキャラクターを描きだしてみせた。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
わはは、やっぱりイームスとアーサーはそう見えるんですねw
そしてイームスの育ちについては、本当に読みながら首を縦に振りっぱなしでした。トムハはわりときれいな話しかたでイームスを演じているし、イームスはそれなりに難しくめんどくさい内容の事柄をつらつらつら〜っと話したりしているので、育ちはいいし高い教育も受けているんだけど途中でグレてしまった結果w あんな胡散くさい、けれど男の色気がダダ洩れのひとになったんだな、と♡
逆にアーサーは、時折文法が崩れた話しかたをしているので、ぴしりとした最高に優秀なポイントマンだけれど、教養という点でいえば後から自分で苦労しつつ勉強して身につけたものもあるのかな、という感じがします〜。もしかしたら大学に行くために軍隊に入ったのかも、とかそのバックグラウンドをいろいろ想像するのも楽しいです♡
イームスについては、トムハ自身が語っているおもしろいインタビューもありますので、また近いうちに訳してみたいと思います!