おととい、Letters Liveという朗読イベントに突然そろって登場し、デュエットでキプリングの作品を朗読して界隈を幸せな阿鼻叫喚にたたきこんでくれたコリンさんとタロくんですが(動画などの続報を待ちたいところです!)本日は、2015年3月13日にアップされていたドイツでのインタビューの聞きとり和訳をしてみました♡ またこれが、話の内容が可愛いのはもちろんですが、例によって動きがシンクロしたりして本当に可愛いので、よろしければぜひご覧くださいまし♡
インタビュアー:今日はおふたりにお会いできて嬉しく思います。さて、さっそくですが。撮影にあたっては、台本を読み込むことを始めとしていろいろ準備しなくてはならないと思うんですが、この作品は肉体的にも大変というか、アクションシーンも多いですよね。そうした場面は、主に自分たちでやられたんでしょうか、それともスタントマンが担当していたんでしょうか? かなり危険度の高いものも多いですよね?
タロン:Well, I can’t speak for Colin…Colin and I, to my knowledge, did pretty much everything. I am…I was doubled for certain things, I didn’t do the sky dive. Um…but all of the fight choreography, um…the under water stuff, elements of the parkour was me. Yeah, it was perhaps something that Matthew was very, very keen of, wasn’t it?
えっと……コリンについて全部はわからないけれど、おれが知る限り、コリンもおれもほとんどのスタントを自分でやってるよ。んーと、おれの場合、スカイダイビングの部分はスタントのひとがやってるんだけど、ファイトシーンとか水のなかのシーンは全部やってるし、パルクールも部分的にやってるんだ。うん、マシュー(ヴォーン監督)はたぶんそこにすごくこだわりがあった感じだよね?
コリン: I did almost everything, really. Um…anything that is…uh, because there…the insurance company has something to say. So, anything that is considered uh, risk to either your life, or even to your continuing the film. Um…they insist that somebody else does.
うむ。わたしも、ほとんどのシーンは自らやっているよ。ほとんど、というのは……要するに保険会社との兼ね合いもあるからね。つまり、命の危険があるか、撮影が続けられなくなるかもしれないリスクがある場合、誰かが代わりにやるよう保険会社から意見されることになる。
タロン:Yeah.
そうそう。
コリン:And that means things that involves rigs, I mean jumping out of an aeroplane…anything where you are involved in hanging off a wire, or…I don’t know. It’s not…sometimes it’s not because of difficulty, it’s because of…this will involve crashing a car or smashing into a wall…
となると、クレーンを使うスタントや、飛行機から飛び降りたり、ワイヤーで吊り下げられたりするようなもの、それになんだろうな……まあ、そうしたものはすべて止められてしまう。時には、そのスタントが難しいからではなく、自動車が衝突したり、壁に激突してクラッシュするから、という理由のこともある。
タロン:Yeah, exactly.
うん、そうなんだよね。
コリン:And if a stuntman is injured…
それでスタントマンが怪我をした場合……。
タロン:There are other stuntman.
……スタントマンの代わりはほかにいるから。
コリン:There is another stuntman.
うむ。べつのスタントマンがいるからね。
タロン:Yeah.
うん……。
コリン:And this is brutal, but that is how they operate. And unfortunately, it’s not because we’re precious if for any other reason than we need to be on camera, so they can’t afford for us to be replaced. It’s fine if it’s the end of the movie…
ひどく残酷で厳しい話だが、保険会社としてはそういう考えなのだろう。残念なことに、わたしたちについても特に大事にされているということではなく、単に撮影を続行するために必要で、代役を立てるわけにもいかないからに過ぎない。……それが最後のシーンなら、べつに彼らも反対しないのだろうと思うよ(笑)
タロン:Yeah. And funnily enough, I…there’s a couple of things that I was doubled for that wasn’t because I couldn’t do it, it’s because I was…I needed to be on so many different units filming, that they didn’t have the time to use me, because they knew they had a certain day pubs which they needed to film.
だよねw あとね、おもしろかったのは……べつにおれが出来ないからとかじゃなくて、ぜんぜん違う理由でダブルのひとがやってるシーンとかもあるんだ。えっとね、スケジュールに間に合わせるために、すごいたくさんのユニットが同時に撮影してるもんだから、おれがそのときべつのシーンの撮影してるからとかの時間的な制約で、おれを使いたくても使えない場面もあったんだよ。
コリン:Well, I tell…you were doubled a couple of times in the…in the pub fight…
ああ、そうだったねえ。あのパブのファイトシーンでも、ダブルのひとが何回かきみの代わりを務めていたことがあったね。
タロン:Yes.
うん。
コリン:When you weren’t even doing anything.
きみが、その場面で特になにかしているわけじゃないんだが、いなくてはならない、みたいな場合に。
タロン:That’s true.
うんうん、そうなんだよね。
コリン:So, just a guy with a hat sitting in the background…
そういうときは、同じ帽子を被ったべつの男が後ろのほうに座っていたりしたのだよ。
タロン:Yeah.
うん。
コリン:Because he was busy filming something.
タロンが、べつのシーンの撮影で忙しいから、ということで。
タロン:Yeah.
そうそう。
コリン:So they had to get somebody else to sit there.
それで、べつの誰かをそこに座らせておいた、と。
インタビュアー:ファイトシーンといえば……いえ、ネタバレしないように話しますが。『シャーロック・ホームズ』を見たときに、もうこれ以上のものは出てこないんじゃないかと思ったんですけれども、こうしてまたさらに素晴らしい見せかたのファイトシーンが出てきたわけです。あれは、一体どうやったんですか? 撮影は難しかったですか? 編集で後から処理したのではなく、撮影自体が非常に複雑だったと聞いてます。
コリン:Yes.
うむ。
タロン:Yeah, they were meticulous with those in terms of being incredibly, incredibly on point with the…with the choreography. Um, it…it was quite…it…, it was quite frustrating actually, because it’s so, so, so specific, and it needs to be…the thing about it is, it’s not just about being making the moves right, they need to be at a certain level of dyna…dynamism. Dynamism? Is that the right word?
うん。もうね、振り付けに関していえば、それはもうすっごい細かいところにいたるまで、もんのすごくきっちり決まってたんだ。なんかもう……うん、正直かなりフラストレーションが溜まる勢いだったよ、もう本当にめちゃくちゃ細かく決められていたから。しかも、なんていうか……こう、正しい動きをするだけじゃなくて、そこにある一定以上のダイナ……ダイナミズム。(コリンに向かって)……ダイナミズム、で言葉あってる?
コリン:(Nods)
(頷く)
タロン:…To, to pay off, to be sellable.
そういう力強さが表現できてないと、本物らしく見えないんだ。
コリン:Yes. And Matthew is very clear, that he didn’t think the energy of a…of a fight, or even a…the choreographic uh, flow or…or, you know, that it won’t communicate, because a fight is a…you’re telling a story with a fight as well, you know? This is a conflict, the person…you’re trying to do this, the person tries to stop you, and then…. And the trouble with a lot of quick cuts, fights that are sold just on…by the edit, is you lose the story. There’s a tendency to lose the story. You know it’s aggressive, you know that they’re being skillful, but you don’t know what just happened. You just…something happened, but you… And he…I think Matthew wanted to see human interaction like theatre as much as possible, and to construct…um, a set piece which would work just as well even if there was no editing. That a theatre audience would be able to see…
そのとおり。そしてマシューは、ファイトシーンが持つエネルギーや……そうだな、振り付けの流れが分断されてしまうと、伝えたいことが観客に上手く伝わらないと考えていた。というのも、ファイトシーンとはいえ、それは『物語』を伝えるものでもあるからね。こう、自分はここにいて、こういう動きをしたいが、向こう側にべつの人物がいて止めようとする、それならこうしよう……というような。だが、素早いカット割や編集の力に頼りすぎてしまうと、そうした『物語』が失われてしまう。観客にしてみると、なにやらアグレッシブなシーンであることはわかるし、テクニック的にすごいものなんだろうということはわかるが、実際になにを見せられているのか、なにが起きているのかがわからなくなってしまうのだね。それに対して、マシューは人間同士のやりとりであることを見せたかったんだと思う。こう、できる限り舞台のような……まったく編集されていない状態でも、おなじぐらい素晴らしく見えるシーンを構築したかったのだろう。舞台を見にきた観客が、目にするような……。
タロン:Yeah, yeah, yeah.
うんうん、そうだと思う。
インタビュアー:編集についてですが。最近の観客はテレビドラマの長さに慣れているので、映画でも最大2時間半までが限界だと言われています。ゆえに、映画の設定や流れなどを確立するのが難しくなっているそうですが、『キングスマン』ではとにかく物語を前に進めるために、最初のほうはスピード感あふれる短いカットで展開していっている印象があります。ということは、せっかく撮影したのに、入りきらなかったシーンもたくさんあるということですか?
タロン:It’s…yeah, it’s…I mean…I think that’s true. The whole film, that it’s…it’s very fast moving. It’s very fast paced. And there was a real…um, wealth of material when they first came to the edit. For example, there was…one of the…the losses that I really feel, it’s…I completely agree with Matthew for having removed it, but are…there was a scene in which Colin teaches me to eat, uh…like a gentleman.
ああ、うん、そうだね。確かにそのとおりだと思う。この映画はすごく……うん、すごく早いペースで話が進んでいくんだよね。だから、編集の段階で、たっぷりとあるいろんなシーンを切っていかなくちゃならなかったんだ。例えば、おれがすごく残念だなって思ってるシーンのひとつに……いや、マシューがそれをカットした意味はわかるし、心から同意するけど……えっと、コリンがおれに、紳士的に食事をするには、っていうのを教える場面があったんだ。
コリン:(Like a) Gentleman’s table manners.
うむ。紳士のテーブルマナー、というものだね。
タロン:In Colin’s um…character’s house is a mews home. Um, and I…we had such a…such fun doing it.
コリンが演じてるキャラクターが住んでる、ミューズ・ハウス(※昔は馬小屋だった建物を改築した家)でのことなんだけど。そこで、おれ……うん、おれたち、すごく楽しんで撮影したんだよね。
コリン:Uh-hm.
うむ。
タロン:I think…I think it’ll end up on DVD.
あれ、たぶんDVDに入るんじゃないかなあ。
コリン:Learning which glasses, which knife, which something…
こう、どのグラスを使うべきか、ここではどのナイフを、そしてここでは……というような……。
タロン:That was it, yeah.
そうそう、そういうやつ。
コリン:…You know, how you behave at the table. In contrast to all this crazy…
つまり、食事のときにどう振る舞うべきか、ということを学ぶシーンだったのだよ。ほかのクレイジーな……。
タロン:Yeah.
うん。
コリン:…Behavior with the fights, you know?
……ファイトシーンでの振る舞いなどの対比として。
タロン:Yeah. And it was kind of…
うんうん。あれは……。
コリン:It’s just time.
だが、とにかく時間的な制約があってね。
タロン:(しょうがないよね、というしぐさをする)
インタビュアー:ああ、これはあのハッピーミールのようなシーン……。
コリン:No, it was a meal at home. It’s, it’s um…it’s kept…it’s pace. You know, if the movie needs to be faster here, or slower here.
いや、これは家での食事シーンだったのだが……まあ、ペースの問題だったのだろう。作品内で、ここは素早く展開させたい、ここはゆっくりと、などのペースがあるから。
インタビュアー:なるほど。そろそろ時間が終わりに近づいているんですが、映画の公開を楽しみにしています。ちなみに、続編のお話はもうあるんですか?
コリン:Don’t rule it out.
その可能性は否定しない。
タロン:Don’t rule it out.
うん、否定しないよ。
インタビュアー:私も、そうだといいなと思います。今日はお時間をありがとうございました、続編も楽しみにしています。
コリン:Thank you.
ありがとう。
タロン:Thank you. Cheers.
うん、ありがとう。
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以上です〜。
特になにが、というわけではないんですけれども。ふたりの動きがシンクロしていたり、お互いのセンテンスを補いあっていたり、タロくんがコリンさんに「言葉これで合ってる?」って話の途中で聞いて、コリンさんがそれにうんうんと頷いていたり、というさりげない、けれど濃密な可愛さに満ちているインタビューでした♡ わーんもう、本当に可愛いなあ♡
そしてこの朝食シーン、ましゅぼん監督……本当にお願いします、ボックスセットの特典映像とか受注生産でもいいので、いつかどうにかして表に出してください……!!!
ほかにも、こちらのロンドン・プレミア、そしてこちらのインタビューなどでも、朝食シーンについて語ってくれています♡
楽しげにシンクロするコリンさんとタロくん♡